【GA4初心者向け】「ファネルデータ探索(旧:目標到達プロセス」を徹底解説!具体的な活用方法も説明します
2023年02月24日(金)
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2023年6月に、名称が「目標到達プロセスデータ検索」から「ファネルデータ探索」へと名称が変わりました。
この記事では、旧名称で書かれていますが、「ファネルデータ探索」の機能について説明しています。
Googleアナリティクスの「目標到達プロセス」を使ったことはありますか?
目標到達プロセスとは、
ウェブサイトやアプリでユーザーが行ったイベントや訪れたページを元に、コンバージョンに至るまでの流れを可視化するレポート。
このレポートを使えば、ユーザーの行動パターンやどこで離脱したかを分析しやすくなります。
従来のGoogleアナリティクス(UA)では、「コンバージョン」のメニューに含まれていました。
以下のような画面を見たことがある方もいらっしゃると思います。
GA4でも、引き続きこの「目標到達プロセス」の機能を使うことができます。
2023年6月から、「ファネルデータ探索」へと名称が変わりました。
しかも、UAの時よりも詳しく調査できるようになり、かなり便利になりました!
GA4のファネルデータ探索レポートの画面は、下の画像のようになります。
ずいぶんと変わりましたが、より見やすく、操作しやすくなっています。
この記事では、GA4の目標到達プロセスとは何か、また、使い方や効果的に分析するコツをお伝えしていきますね。
ファネルデータ探索(旧:目標到達プロセス)レポートの特徴
まずはGA4での目標到達プロセスがどのようなものかについて説明していきますね。
ご存知の方は、次の「GA4 ファネルデータ探索(旧:目標到達プロセスレポート)の作成方法」からご覧ください!
目標到達レポートの特徴は、以下の3点です。
カスタマイズ性が高い
以前のGoogleアナリティクス(UA)では、計測ポイントはページへのアクセスのみでした。GA4のファネルデータ探索レポートは、例えば
- 自然検索からの流入
- 特定のリンクボタンをクリック(イベント)
など、ページアクセス以外の条件も指定できるようになりました。
そのようなステップを最大10件登録できます。
セグメントの比較や内訳が見られる
各ステップごとに、デバイスや年齢・性別、新規やリピーターなどの内訳を設定することができるようになりました。
また、セグメントの比較もできます。これにより、どこに課題があるのかが見つけやすくなりました。
計測方法(オープン型とクローズド型)を選べる
計測方法をどのようにするかを選べます。
計測方法は、オープン型とクローズド型の2種類あります。
これにより、サイトの目的や調べたい内容に応じて効果的に分析することが可能になりました。
計測方法 | 計測内容 |
---|---|
クローズド型 | ステップの最初から最後まで辿ったユーザーのみをカウント(デフォルト設定) |
オープン型 | ステップの途中から入ったユーザーもカウント |
各ステップのユーザーからセグメントを作成し、他のレポートの分析に活用できる
GA4のファネルデータ探索レポートでとても便利だなと思った機能がこれ!
各ステップに到達したユーザー、または離脱したユーザーでセグメントが作成できるようになります。
ここで作ったセグメントを、別のレポートで詳細分析に利用したりと、より深掘りした調査ができるようになります。
GA4 ファネルデータ探索(旧:目標到達プロセス)レポートの作成方法【基本の3ステップ】
それでは、いよいよGA4でのファネルデータ探索レポート作成方法について説明していきますね。
1. 計測したいイベントを登録する
コンバージョンやリンククリックなどのイベントをステップとして計測したい場合は、事前にコンバージョンやイベントを登録しておきましょう。
コンバージョンの登録方法はこちらで説明していますので、ぜひ読んでくださいね。
ページへのアクセスを計測したい場合は特に準備は不用です。
2.ファネルデータ探索(旧:目標到達プロセス)レポートを新規作成
GA4のファネルデータ探索(旧:目標到達プロセス)は、「探索」メニューからアクセスできます。
「探索」メニューを開き、「テクニック」タブから「ファネルデータ探索」を選択すると、サンプルのレポートが表示されます。初めて作成する場合は、このサンプルレポートを変更していくと分かりやすいのでオススメです。
また、「新規作成」ボタンから新しいファネルデータ探索(旧:目標到達プロセス)を作成することもできます。
3.ファネルデータ探索(旧:目標到達プロセス)の計測ステップを作成する
レポートに表示したいステップを作成していきます。
ステップは、最大10個まで作成できます。
既にサンプルでステップが入っているので、削除するか、内容を編集していきます。
各ステップを入力していきます。
選択肢 | 内容 |
---|---|
次の間接的ステップ | 前のステップとの間に別のイベントが発生したり別のページを見た場合でも、プロセスを巡ったと判定されます。 |
次の直接的ステップ | 前のステップの直後にアクションを完了しなければ、プロセスを巡ったものと判定されません。 |
条件は、以下の選択肢から選びます。
/contact/
へのアクセスを設定したい場合は、例えば
「ページパス+クエリ文字列」+ /contact/
と入力します。
これで設定完了です!
ファネルデータ探索レポートが表示されるようになりました。
UAの時は、設定した後のデータしか取得できませんでしたが、GA4はレポートを作成する前のデータもきちんと取ってきてくれます。
ここまでは、基本的な設定方法をご紹介していきました。
さらに、ここから設定を追加したり変更することで、より詳細な分析ができるようになります。
GA4 ファネルデータ探索(旧:目標到達プロセス)レポートの作成方法【応用編】
プロセスタイプを選択する
プロセスタイプでは、設定したステップをたどる条件を指定します。
冒頭でも紹介した、オープン型とクローズド型があります。
計測方法 | 計測内容 |
---|---|
クローズド型 | ステップの最初から最後まで辿ったユーザーのみをカウント(デフォルト設定) |
オープン型 | ステップの途中から入ったユーザーもカウント |
初期値はクローズド型で、下の画像のように、オンにするとオープン型となります。
セグメントや内訳を設定
左のサイドバーから、セグメントやディメンションを【タブの設定】の【セグメント比較】や【内訳】にドラッグすると、グラフや表に反映されます。
この画像では、内訳にデバイスカテゴリを設定しています。
例えば、PCよりもスマホの方が放棄率が高かった場合は、スマホのUIが良くないのではないか?と仮説を立てることができます。
経過時間を表示
「経過時間を表示」にチェックすると、次のステップまでの経過時間が表示されます。
GA4 ファネルデータ探索(旧:目標到達プロセス)分析でできること
GA4のファネルデータ探索レポートを活用すると、コンバージョン率の改善やユーザー分析に役立ちます。
コンバージョン率を改善する
ファネルデータ探索レポートでは、ユーザーがコンバージョンに至るまでに巡るステップを可視化し、どこで離脱しているかやどれくらい時間がかかっているかなどを分析できます。この分析を行うことで、離脱率の高いステップや時間のかかるステップを特定し、改善策を考えることができます。
例えば、カートに入れた商品の購入完了までのファネルデータ探索レポートを作成し、カートから購入画面への移動や決済方法の選択に問題がないかチェックすることができます。
セグメント分析や内訳を使ってユーザー属性や行動を把握する
セグメントや内訳を活用することで、コンバージョン率や離脱率が異なるグループを発見し、なぜその数値になったのかの理由や傾向を探ることができます。
例えば、年齢層や性別などの属性のほか、「初回訪問者」「リピーター」「会員登録者」などの行動履歴もセグメント条件に加えてみると、より深い洞察が得られる可能性があります。
GA4のファネルデータ探索(旧:目標到達プロセス)レポートを使った具体的な分析・改善例
では、ここから具体的な分析や改善例についてご紹介します。
ユーザーが離脱しやすいステップや改善点を特定する
ECサイトで商品の購入までの目標到達プロセスレポートを作成しました。
そのレポートでは、カートに入れるステップから購入確定ステップまでの間のステップに離脱率の大きな箇所があることが分かりました。
この場合、カートページや決済ページのデザインや操作性に問題がある可能性が高いと考えます。
そこで、そのページにユーザーに不安や疑問を感じさせる要因が無いか、ユーザーのフィードバックやA/Bテストなどを行って改善策を検討することができます。
セグメントやチャネルごとに、各ステップのパフォーマンスを比較する
広告キャンペーンやSNS投稿などのセグメント別にファネルデータ探索レポートを確認すると、効果的な流入元や最適化できそうな箇所を発見することができます。
また、アプリダウンロードから初回起動までのレポートの場合、デバイスタイプやOSバージョンなどのセグメント別にパフォーマンスを比較することもできます。
特定のセグメントでダウンロード率や起動率が低い場合は、アプリの互換性やバグなどの原因を探ることも可能になります。
オープン型・クローズド型を変更して分析視点を変える
オープン型やクローズド型を変更することで、コンバージョン率や離脱率などの指標に違いが出る場合があります。
その場合は、どういう理由で違いが出たのかを考え、改善に繋げます。
従来と比べて格段に便利になったファネルデータ探索(旧:目標到達プロセス)
カスタマイズできる箇所が増えたことで、様々な場面で活用ができそうですね。
ファネルデータ探索レポートだけではなく、ここで得たデータを他のレポートでも活用できるのもあり、よりユーザーの行動を深く知ることができるようになりました。
ご自身のサイトやビジネスの目的に合わせて、ぜひファネルデータ探索レポートを活用してみてください!